前回は室内で行われる排水管更新工事の現場状況を紹介したが、見ていただいてお気づきの通り、居住者が受ける日常生活の影響はとても大きい。
「本当にこれで住みながらできるのですか?」と管理組合役員さんによくいわれるが、
「住みながら改修するのが基本です。
そのためにも、皆さんで思いつく限りの対策を事前に考えましょう」と回答する。
やりすぎて過剰な費用をかけてもどうかと思うが、
管理組合にはそれぞれの考え方があるだろうから、他のマンションでの事例などを参考にしながら
「うちのマンションではここまではやろう」という所を事前に決め、
それを設計仕様に盛り込む必要がある。
ここでは、室内で行われる排水管の改修工事によって、どのような「生活支障」が発生し、それに対してどのような対策があるのか、主な事例を紹介する。
【写真①】ー男女別の仮設便所を設置した団地
※施錠ができる出入り口の中にプレハブトイレと手洗い器が設置されている
【写真②】ー車椅子が使用できる大きさの仮設トイレを設置した事例
【写真③】
体が不自由で仮設便所までいくのが困難な方のために、
介護用便器を管理組合がホームセンターで数台購入し、
希望者へ貸与した。
また、災害用トイレを購入し希望者へ提供した。