今回は
①内装を壊す
②排水管の取り替え
③壊した内装を元に戻す
の内の
②排水管の取り替え について説明していく。
【5】古い立て管の切断
ここまできてようやっと排水管に触ることができる。
古い立て管を撤去するために、まずは切断をする。切断時には騒音が発生する。
下側の写真は、切断後の状況。
この状態で、工事の順番がまだまわってきてない上層階住戸から誤って排水を流されてしまうと、
ここから全部出てきてしまい、水浸しとなる。
これを「ウッカリ排水」と呼んでいる。
この防止対策は重要なので、これも別稿で詳しく紹介していく。
切断中
切断後
【6]スラブ貫通部のハツリ
コンクリートを鋭利な電動工具で削ることを「ハツリ」と呼ぶが、
排水管更新工事で最大のネックがこのハツリである。
排水立て管はコンクリート床(スラブ)を貫通しているので、
その貫通部分(固いモルタルで拘束されている)を撤去するため
電動工具でモルタルを削らなければなければならない。
この時に爆音と振動が建物全体に響き渡り、室内では大量の粉塵が発生する。
居住者によってはうるさくて住んでいられないという方も中にはいる。
このハツリ対策は長年の課題であったが、
ごく最近にこのハツリを不要とした最新の「引き抜き工法」も誕生している。
ハツリ作業の様子